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生活の倉/武蔵野の二世帯住宅
House in Musashino
気持ちよくおおらかな生活の倉
クライアントはアートディレクション・グラフィックデザインを職とするクリエイターのご夫婦。
アートのみならず日本や世界の民芸にも造詣が深く、古今東西新しいものから古いものまで、審美眼を持っている方たちであるが、いわゆるアートギャラリーのように生活感の無い空間は窮屈で、心地よい生活とは結びつきにくいとも感じていた。
目指したのは、
- 彼らが今まで集めてきたアートや民芸
- 生活感が出る雑多なもの、例えばキッチンや調理道具やお子さまのおもちゃ
- 仕事で使う紙の束や本や資料
これらが何気なく一緒くたにおいてある状態がそのままカッコいい、という状況。
(蔵ではなく)「倉」を提案した。気持ちよくおおらかな生活の倉。
※蔵:大事なものをかくしてしまいこんでおくところ/倉:生活に必要な穀物を入れておくところ
お子さまが成長し、住み方や働き方が変わり、家具や好きなものが変化しても、この先何十年と気持ちよくおおらかに日々を過ごすための、雑多さを受け入れる居心地の良い倉をつくりたい。
古民家や古倉庫のように、時間が経ち、生活がどれだけ変化してもそれを受け入れてくれるような力強さのある架構があるべきだと考えた。その架構の下に、生活に必要な雑多なものと日々を豊かにするものを、「取り出し、使い、仕舞う」場所を、それぞれ家具と一緒に設えた。
ワイド3間(5640mm)という一般的な木造よりひとまわり大きな気積、それを柱無しで実現するための架構が、生活の設えとインタラクティブに変化に寄り添っている。
理想の暮らしをかなえるリビングの本 / トーソー出版, 2022 ▶︎web
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